
この試験は、BC CodeのD.1.3に示されているProctor/Fagerberg methodによる運送許容水分値(TML)の決定法の原理、即ち、飽和度70%以下に相当する水分値では貨物は液状化しないとの考え、に基づく、同様の原理に基づけば、飽和度70%に相当する水分値を保持出来ないとき、その貨物は液状化の可能性がないと言える。そのため試験においては、まず物質を飽和状態にし、飽和度が70%に達するか否かを確認するため、物質の自然排水に関する性質が調べられる。
試料を飽和状態にするためには、間隙の空気を抜いた後に、試料に水を供給している。その後、水は容器の底の小さな穴から30分間排出され、飽和度が測定される。飽和度が70%以下のとき、その試料は液状化物質ではないと判定される。
3.2 試験装置
液状化物質判別試験の容器は、図2に示す通り、下部容器、上部筒及び蓋の三つの部分から構成されている。
容器内の空気を抜くため、容器は気密でなければならない。排水孔の栓は、試料の粒子により孔が塞がれるのを防止するように設計されている。
真空ホンプの推奨容量は、100 1/min,300W以上である。試料の締め固めのため、Procter C法の突き固めランマーが用いられる。真密度測定装置、水分測定装置そして適当な天秤も必要である。
3.3 手順の詳細
手順は以下のステップに大別できる。
(A)下部容器の容積及び試料の真密度を測定する。
(B)試料を飽和状態とし、その重量を計測する。
(C)試料から排水を行い、排水後の質量を計測する。
(D)試料の水分値を計測する。
(E)飽和度を計算する。
(F)判定する。
手順の(A)と(D)は、適切な標準に従えばよい。水分値測定の際には、容器内の全ての試料を用いることを推奨する。(A)から(D)のステップで得たパラメータによって、ステップ(E)の計算は実施できる。
3.3.1 飽和試料の作成と試料重量の計測
ステップ(B)の詳細手順は以下のとおり:
(B−1)2,400cm3の試料を準備し、乾燥する。
(B−2)下部容器を組み立て、排水孔に栓を取り付ける。
(B−3)空の下部容器の重量を計測する。
(B−4)下部容器と上部筒を組み立てる。
(B−5)蓋部分の水分を取り除き、蓋のバルブを閉じ、水配管と真空配管を取り付ける。
(B−6)容器に蓋を載せる。真空ポンプを作動させ、真空ポンプヘのバルブを開け気密
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